ひろしま思春期シンポジウム

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Sympo シンポジウム情報

「思春期の心理臨床を考える⑫」 こころのシャッターをおろす子どもたち~思春期における現代のスキゾイド考~

指定討論者
乾 吉佑 (専修大学名誉教授)
日 時
2017年10月29日(日) 9:30 ~ 15:30
場 所
広島医師会館 3階 健康教育室
広島市西区観音本町1-1-1

企画趣旨

このシンポジウムは、われわれの日常の心理臨床活動を検討し、討論を深め、相互に交流しながら、思春期の心理臨床にとって大切な視点を共有していきたいというものである。

今回は、「こころのシャッターをおろす子どもたち」というテーマで考えてみたい。最近の子どもたちとかかわる中で、「傷つくことも傷つけることも避けて、表面的にしかコミュニケーションがとれない」「個々の課題にきちんと向き合えず、シャッターをおろすように、こころを閉ざしてしまう」といった子どもたちに出会うようになった。また、「その場その場で、上手に切り替えながらやっているように見えても、こころの中では四苦八苦している」という子どもたちもいる。こういった子どもたちの特徴には共通点があるように思われる。一方で大人たちも、うやっていいのかわからない中で、なんとか子どもたちにかかわろうとしている状況である。

性格特性を表現する用語に「スキゾイド」がある。「社会的に孤立している、感情表現が乏しい、外界への興味関心が低い」といった特徴で定義されてきたが、現代では「社会的なかかわりは持つものの、実は表面的で本質的にはかかわりを避けている」といったタイプが増えてきていると考えられる。

そこで、現代の思春期の子どもたちの特徴を「スキゾイド」という観点から検討し、どういったこころの動きが起きているのか、そしてこころの成長にどのような影響が生じているのか、私たちはどのような支援をしていったらよいのかを考えていきたい。

進め方としては、シンポジストから、それぞれが日常臨床の中から今回のテーマについて、事例を素材にしながら話題提供をして頂いて議論していく。指定討論者には、思春期の心理臨床をはじめ、幅広く奥深い臨床感覚を我々に提供し続けておられる乾吉佑先生に引き続きお願いする。思春期心理臨床にとって大切なことがワクワクと、しかも実感を持って感じられるシンポジウムにしていきたいと思う。

思春期の子どもとかかわる心理臨床家のみならず、教育、医療、福祉など幅広い領域の方々のご参加を呼びかけたい。

 

参加対象者
臨床心理士、教員、医師、守秘義務を持つ専門家・援助者、大学院生
定員
80名
参加費
5,000円 (シンポジウム開催運営経費として)
主 催
ひろしま思春期シンポジウム実行委員会・杉原心理相談室
事務局
ホームスクーリングセンターメイプル
後 援
広島市教育委員会・広島思春期問題研究会

※ 臨床心理士ポイント申請予定

プログラム

9:00
受付開始
9:30
開始
 
ミニレクチャー

【思春期における現代のスキゾイド】 岡田 幸彦(トポスの森)

10:00
シンポジストから話題提供
司会者
岡田 幸彦(トポスの森)・井上 房美(広島県立障害者療育支援センター)
指定討論者
乾 吉佑 先生(専修大学名誉教授)
話題提供者
*学校現場の立場から
「幼さが目立つ中学生との かかわりにくさを考える」
野田 美香恵(広島市立楠那中学校)

*小児科の立場から
「小児科領域の子どもとのかかわりから ~発達的視点も含めて~」
湊崎 和範(広島西医療センター小児科)

*精神科の立場から
「スキゾイド心性!? 精神科病院での思春期の症例」
井上 真一(瀬野川病院精神科)

*心理臨床の立場から
「同調的ひきこもり ~交流すること、しないこと~」
杉原 太郎(杉原心理相談室)
12:00
休憩
13:00
開始
討議:こころのシャッターをおろす子どもたち
司会者
岡田 幸彦・井上 房美
指定討論者
乾 吉佑先生・シンポジスト・フロア
15:30
閉会

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