ひろしま思春期シンポジウム

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Sympo シンポジウム情報

「思春期の心理臨床を考える⑧」 思春期と現代の自己愛

指定討論者
乾 吉佑 (専修大学名誉教授)
日 時
2013年10月27日(日) 9:30 ~ 15:30
場 所
広島市中区地域福祉センター 5階大会議室
広島市中区大手町4-1-1 大手町平和ビル

企画趣旨

このシンポジウムは、私たちの日常の心理臨床活動を検討し討論を深めていくことで、相互に交流しながら、思春期の心理臨床にとって大切な視点を共有していきたいというものである。

今回は、「思春期と現代の自己愛」というテーマで考えてみたい。

ここ何回かのシンポジウムでは、最近の思春期臨床の中で子どもたちの人格の幼児化が目につくことが取り上げられてきた。その流れの中で、子どもたちが呈する不適応行動や症状や現象をどのように捉えどう対応していくかについていくつかのテーマを設定して考えてきたが、どのテーマの場合でも自己愛の問題はいろいろな形で話題になってきたように思われる。しかし、それがテーマとして取り上げられることはなかった。

ひきこもり、自分探し、虐待や暴力、トラウマ、今どきの「うつ」、発達障害をめぐる問題、現代日本の家族構造や社会構造の問題、といった現象はまさに現代の自己愛の問題、現象と言えるのではないか?

自己愛は多様に定義され用いられてきたが、健康な自己愛から、未熟な、あるいは尊大な、幻想的な、万能感的な自己愛、そしてより病的な自己愛という、どのあたりの自己愛の様相や質が今の子どもたちの中に見られるのかを、事例に即して考えてみるのも意義深いと思われる。

私たちが、子どもたちと接していて「自己愛的だなあ」「ナルシスティックだなあ」と感じるのはどういうときだろうか?また、「自己愛」という観点から見直すと、私たちが日々接している事例でどのような質の自己愛の問題にふれることが多くなっているだろうか?そして、それを踏まえてどう対応していくのか?

つまり今回は、今の思春期の子どもたちが、どのような自己愛のあり方を呈しているか、それによっていかに適応(こころの成長)に難しさを生じているか、そういう子どもたちに対して私たちは、どのような支援をしていったらよいかを考えていきたい。

進め方としては、シンポジストの方々に、それぞれが日常臨床の中から、今回のテーマについて、事例を素材にしながら話題提供をして頂いて、議論していく。指定討論者は引き続き、乾 吉祐先生にお願いした。思春期心理臨床にとって大切なことがワクワクと、しかも実感を持って感じられるシンポジウムにしていきたいと思う。

思春期の子どもとかかわる医療、教育、福祉その他の領域の方々のご参加を呼びかけたい。

 

参加対象者
日本心理臨床学会会員、守秘義務を持つ専門家・援助者、教員、大学院生
定員
70名
参加費
5,000円 (シンポジウム開催運営経費として)
主 催
ひろしま思春期シンポジウム実行委員会・杉原心理相談室
事務局
ホームスクーリングセンターメイプル
後 援
広島市教育委員会・広島思春期問題研究会

※ 臨床心理士ポイント申請予定

プログラム

9:00
受付開始
9:30
開始
 
ミニレクチャー

【思春期と現代の自己愛】 杉原 幹夫(杉原心理相談室)

10:00
シンポジストから話題提供
司会者
杉原 幹夫
指定討論者
乾 吉佑 先生(専修大学名誉教授)
話題提供者
学校現場の立場から
「教育相談から見る現代の自己愛」
谷山 活秀(広島県立広島高校)

小児科の立場から
「ある発達障害児の事例から見る自己愛」
湊崎 和範(広島西医療センター小児科)

精神科の立場から
「思春期の自己愛的傷つきやすさを考える」
井上 真一(瀬野川病院精神科)

臨床心理士の立場から
「ひっこみのつかない』思春期女子の事例から」
橋本 智恵美(杉原心理相談室)
指定討論者
12:00
休憩
13:00
開始
思春期と現代の自己愛
司会者
杉原 幹夫
指定討論者
(乾 吉佑 先生)・シンポジスト・フロア
15:30
閉会

→参加申込書はこちらをご利用ください。

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