ひろしま思春期シンポジウム

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Sympo シンポジウム情報

「思春期の心理臨床を考える⑦」 思春期 と『こころのスイッチング』

指定討論者
乾 吉佑 (専修大学文学部心理学科)
日 時
2012年10月21日(日) 9:30 ~ 15:30
場 所
広島医師会館 3階 健康教育室
広島市西区観音本町1-1-1

企画趣旨

このシンポジウムは、私たちの日常の心理臨床活動を検討し討論を深めていくことで、相互に交流しながら、思春期の心理臨床にとって大切な視点を共有していきたいというものである。

今回は、思春期と「こころのスイッチング」というテーマで考えてみたい。

最近の思春期臨床の中で、(こころの)スイッチをオン・オフにするという子どもたちが目につくように思われる。そういう子どもたちは、一見上手に切り替えているように見えるが、それでうまくしのいでいるというより、その場その場のしのぎ方として対処しているだけに過ぎない。葛藤を解決したり、こころの成熟につながった対処となっておらず、むしろ消耗して落ち込んだり、不適応が生じている場合が多い。

また、話していて急にボーッとした表情になったり、自分の行動(自傷や不安定な行動)や一時期のことを覚えていなかったりというように、スイッチオフして意識から飛ばしているような状態もよく見受けるようになった。

さらに、穏やかな状態や関係だったものが、ちょっとしたきっかけで、スイッチが入ったようにあるいは別の状態や関係と入れ替わったかのように激しい感情を突出させる子どもたちも見られる。

これらは、こころの中の自己部分をスイッチオン・オフしたり、入れ替えたりしてしのいでいる現代人の姿を反映しているのかもしれない。

そこで今回は、今の思春期の子どもたちが、どのようにこころのスイッチングを用い、適応(こころの成長)に難しさを生じているか、そういう子どもたちに対して私たちはどのような支援をしていったらよいかを考えていきたい。

進め方としては、シンポジストの方々に、それぞれが日常臨床の中から、今回のテーマについて、事例を素材にしながら話題提供をして頂いて、議論していく。指定討論者には引き続き、乾 吉佑先生にお願いする。思春期心理臨床にとって大切なことがワクワクとしかも実感を持って感じられるシンポジウムにしていきたいと思う。

思春期の子どもとかかわる医療、教育、福祉その他の領域の方々のご参加を呼びかけたい。

 

参加対象者
日本心理臨床学会会員、守秘義務を持つ専門家・援助者、教員、大学院生
定員
70名
参加費
5,000円 (シンポジウム開催運営経費として)
主 催
ひろしま思春期シンポジウム実行委員会・杉原心理相談室
事務局
ホームスクーリングセンターメイプル
後 援
広島市教育委員会・広島思春期問題研究会

※ 臨床心理士ポイント申請予定

プログラム

9:00
受付開始
9:30
開始
 
ミニレクチャー

【 思春期 と『こころのスイッチング』 】 杉原 幹夫(杉原心理相談室)

10:00
シンポジストから話題提供
司会者
杉原 幹夫
指定討論者
乾 吉祐 先生(専修大学文学部心理学科)
話題提供者
学校現場の立場から
【 思春期 と『こころのスイッチング』 】
安部 千賀子(広島県立廿日市高等学校)

小児科の立場から
「小児科外来での解離を初めとするこころのスイッチング」
湊崎 和範(広島西医療センター小児科)

精神科の立場から
「解離や対象関係のスイッチングを行うパーソナリティ障害の事例から」
井上 真一(瀬野川病院精神科)

臨床心理士の立場から
「分からなさ、掴みがたさを感じさせる子どもたち」
橋本 智恵美(杉原心理相談室)
指定討論者
乾 吉佑(専修大学文学部心理学科)
12:00
休憩
13:00
開始
思春期 と『こころのスイッチング』
司会者
杉原 幹夫
指定討論者
(乾 吉佑 先生)・シンポジスト・フロア
15:30
閉会

→参加申込書はこちらをご利用ください。

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