ひろしま思春期シンポジウム

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Sympo シンポジウム情報

「思春期の心理臨床を考える⑯」 思春期の「心の安全基地」〜アタッチメント理論から考える〜

指定討論者
乾 吉佑 先生(専修大学 名誉教授)
日 時
2021年10月17日(日) 9:30 ~ 15:30
ZOOMを利用したオンライン開催

→パンフレットはこちら

企画趣旨

このシンポジウムは、私たちの日常の心理臨床活動を検討し討論を深めていくことで、相互に交流し ながら、思春期の心理臨床にとって大切な視点を共有していきたいというものである。

アタッチメント(愛着)理論は、不安や恐れの情動が強くなったときに他者にくっつくことで安心・安全の感覚を維持回復する機能を持つ「他者とともにある安心感」の理論である。子どもたちはこうした仕組みによってもたらされる安全の感覚、つまり「心の安全基地(secure base)」に支えられて、外 の世界への探索や学習を安定して行い、また円滑な対人関係も構築していくと考えられている。

思春期の子どもたちは、取り付く島もない態度をとったかと思うと急に甘えてみたり、オンラインの世界に没頭し内に籠ったり、行動や症状で表現したりと、様々な様相を見せる。支援者として、困っている子どもたちに手を差し伸べたいと思うことも多くある。しかし、否定的な感情を強く向けられたり、 手を差し伸べても手応えが得られなかったりすると、支援者の不安も活性化される。そんな彼らと私た ちにとっての「心の安全基地」とはどのようなものだろうか。

そこで今回は、思春期の発達を「心の安全基地」という視点から考え、支援者にとっての自然な感覚 で行っている実践の意義を再確認したり、本質的な支援とは何か、を考えることに役立てたい。

進め方としては、シンポジストの方々に、それぞれが日常臨床の中から、今回のテーマについて、事例を素材にしながら話題提供をして頂いて、議論していく。指定討論者には引き続き、乾吉佑氏にお願いする。思春期心理臨床にとって大切なことがワクワクとしかも実感を持って感じられるシンポジウム にしていきたいと思う。

思春期の子どもとかかわる心理臨床家のみならず、教育、医療、福祉など幅広 い領域の方々のご参加を呼びかけたい。

 

参加対象者
臨床心理士、教員、医師、守秘義務を持つ専門家・援助者、大学院生
定員
80名
参加費
3,000円 (シンポジウム開催運営経費として)
主 催
ひろしま思春期シンポジウム実行委員会・杉原心理相談室
事務局
メイプル
後 援
広島市教育委員会・広島思春期問題研究会

プログラム

9:00
オンライン接続 開始
9:30
ミニレクチャー 「現代の『思春期と中間領域』について考える」  岡田 幸彦(トポスの森)
 
10:00
シンポジストから話題提供
司会者
岡田 幸彦(トポスの森)・井上 房美(広島県立障害者療育支援センター)
指定討論者
乾 吉佑先生(専修大学名誉教授)
話題提供者
*学校現場の立場から
岡崎 彩(ホームスクーリングセンターメイプル)
「思春期のアタッチメントとは~通信制高校でのかかわりから~」

*小児科の立場から
湊崎 和範(広島西医療センター小児科)
「小児科外来における「心の安全基地」に求められるもの」

*精神科の立場から
井上 真一(瀬野川病院精神科)
「アタッチメントから考える、思春期患者と治療者の関係について」

*心理臨床の立場から
杉原 太郎(杉原心理相談室)
「学校における安心の基地としての機能・役割を考える」


12:00
休憩
13:00
討議 「思春期の『心の安全基地』~アタッチメント理論から考える~」
司会者
岡田 幸彦(トポスの森)・井上 房美(広島県立障害者療育支援センター)
指定討論者
乾 吉佑先生(専修大学名誉教授)・シンポジスト・フロア
15:30
閉会

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