ひろしま思春期シンポジウム

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Sympo シンポジウム情報

「思春期の心理臨床を考える⑩」 思春期における「幼児化」と「構造化」

指定討論者
乾 吉佑 (専修大学名誉教授)
日 時
2015年11月1日(日) 9:30 ~ 15:30
場 所
広島医師会館 3階 健康教育室
広島市西区観音本町1-1-1

企画趣旨

このシンポジウムは、思春期の心理臨床について、われわれの日常の心理臨床活動を検討し討論を深めていくことで、相互に交流しながら、思春期の心理臨床にとって大切な視点を共有していきたいというものである。

ここ何回かのシンポジウムでは、「今でかつて経験したことのない幼さ」と現場の中で言われるようになったということについて、臨床を通じて検討してきた。すると、最近の思春期の子どもたちの人格の未熟さ(幼児化)が目につくことが明らかになった。その流れの中で、子どもたちが呈する現象や症状、不適応行動をどのように捉え、どう対応していくかについて『"自分"と"自分がない"』『こころのスイッチング』『現代の自己愛』『コミュニケーションの障害』というテーマを設定して考えてきた。

今回のテーマでは、現代の思春期の子どもたちに見られる特徴を臨床的に押えていくという基本姿勢を持ちつつ、思春期の子どもの心の発達を促し、自立していくことを支援していくために、かかわる大人側がどのように理解し、どういう態度やかかわりをしていくことが必要かについて考えてみたい。

例えば、バウンダリー(境界)の持てなさや、衝動コントロールの悪さ、身体化、依存症的にとらわれ、健康な対人関係の持ちにくさなど(幼児化)を呈している子どもたちに対して、子どもの発達や自立の方向で援助していくために、どのように理解し、どのようにかかわっていったらよいか(構造化)をもう一度基本にもどって臨床的に検討していく。

進め方としては、シンポジストから、それぞれが日常臨床の中で『思春期における幼児化と構造化』というテーマについて、事例を素材にしながら話題提供をして頂いて、議論していく。指定討論者には、思春期の心理臨床を初め、幅広く奥深い臨床感覚を我々に提供し続けてきておられる乾 吉佑先生に引き続きお願いする。思春期心理臨床にとって大切なことがワクワクとしかも実感を持って感じられるシンポジウムにしていきたいと思う。

思春期の子どもとかかわる医療、教育、福祉その他の領域の方々のご参加を呼びかけたい。

 

参加対象者
日本心理臨床学会会員、守秘義務を持つ専門家・援助者、教員、大学院生
定員
80名
参加費
5,000円 (シンポジウム開催運営経費として)
主 催
ひろしま思春期シンポジウム実行委員会・杉原心理相談室
事務局
ホームスクーリングセンターメイプル
後 援
広島市教育委員会・広島思春期問題研究会

※ 臨床心理士ポイント申請予定

プログラム

9:00
受付開始
9:30
開始
 
ミニレクチャー

【思春期における「幼児化」と「構造化」】 杉原 幹夫(杉原心理相談室)

10:00
シンポジストから話題提供 【思春期における「幼児化」と「構造化」】
司会者
杉原 幹夫・岡田 幸彦(トポスの森)
指定討論者
乾 吉佑 先生(専修大学名誉教授)
話題提供者
*学校現場の立場から
「"居場所を捜しあぐねていた男子へのサポートから学んだこと"」
安部 千賀子(広島県立廿日市高等学校)

*小児科の立場から
「摂食障害を呈した女子の未熟な自己愛と対応の視点」
湊崎 和範(広島西医療センター小児科)

*精神科の立場から
「愛着障害、未熟なパーソナリティを持つ女子の理解と対応」
井上 真一(瀬野川病院精神科)

*心理臨床の立場から
「環境としての母親・対象としての母親」
橋本 智恵美(杉原心理相談室)
12:00
休憩
13:00
開始
討議:思春期における「幼児化」と「構造化」
司会者
杉原 幹夫・岡田 幸彦
指定討論者
乾 吉佑 先生・シンポジスト・フロア
15:30
閉会

→参加申込書はこちらをご利用ください。

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